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【ハイキュー!!】海原の煌めきをアナタと

第2章 風のざわめき


これで、またしばらく大丈夫かな?

キュッと生地どうしを絡めて、その端同士を内側に折り込んだ。

岩「終わったか?」

近くでずっと見ていたイワイズミさんが、チラリと処置を見てから私に向いた。

『はい、一応は···』

岩「なら、行くぞ。悪ぃがスンナリ帰してやるワケには行かねぇからな···お前、ブラックツインズの仲間だろ」

真っ直ぐに射貫くような目で見られ、もう否定も逃げる事も出来ないと覚悟を決めた。

『お察しの···通りです。私のことは煮るなり焼くなり捨てるなり、お好きなようにどうぞ。どんな事をされようとも、私は口を割ることはありませんから』

岩「お好きなように、か。ま、それも悪くねぇ···着いて来い」

月「待ってください、イワイズミさん。この人の使い道ならありますよ···この船にはドクターがいない。だったら暫くは、役に立つかも知れません」

庇うように私の前に立ち、ツキシマという人が対峙する。

岩「待てツキシマ。俺は別にこのオンナをどうにかしようとは思ってねぇよ、オイカワと一緒にすんな。ただ、いつまでもこの部屋に置いとくワケにも行かねぇだろうが?」

月「では、どのように?」

岩「部屋を移す。そこで暫くはおとなしくして貰おう···見張りはお前が付けツキシマ。同じ部屋で寝起きしろ」

え···?

月「僕が、ですか?」

岩「そうだ。他に人手もいねぇし、嫌ならカゲヤマでもクニミでも付けるが?」

クニミって人は確か···お店に来た四人のうちの、なんだか大人しそうな感じの、だったっけ?

もう一人の名前は始めて聞くけど、やっぱりこの船にいるってことは海賊···だよね?

月「···分かりました」

岩「あぁ、言っとくが。同じ部屋にいるからって、変な気起こすんじゃねぇぞ。生憎この船の部屋は壁が薄い。どんな啼き声だろうと筒抜けだからな」

月「なっ···!それは誓ってありませんから」

『あの、さっきから泣くとか泣かないとかって何の話ですか?私は別に悲しくもないのに泣いたりしませんけど』

岩「は?」

私が発した言葉に、微妙な空気が流れて行く。

月「···こういう感じですから」

岩「なるほどな。なら、心配いらねぇな」

『だから何の話ですか?』

「「 子供は黙ってネンネしろ 」」

結局意味が分からないまま、私は別の部屋に連れて行かれた。
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