Delicate love * pink *【気象系bl】
第2章 離れる、なんて。( S*J ver. )
「あ…」
そっか。
8月30日。
俺の誕生日だ。
うわ、これ本気で忘れてたやつだな、なんておかしそうに笑っている翔くん。
俺の誕生日になるぴったしの時間に、
アラームかけて、
おめでとうって言ってくれるようにしてたってこと?
「うぉ、ちょ、まて泣くなって」
慌てて翔くんが指で目尻を拭ってくれるけど溢れる涙は止まらない。
笑いたいんだけど止まらないからなんか変な歪んだ顔になってしまって
翔くんに困り顔で
泣くか笑うかどっちかにしろよ
って言われる始末。
あぁ、もう。
ほんとにさっきまで何悩んでたんだろうってくらい満たされてる。
俺って愛されてるなぁ。
「そうだよ、お前は愛されてんの。」
「え」
「声に出てたぞ。お得意の。」
「…はずい。」
「ふふ。可愛いからいいよ。」
ほんとのことだし。なんて言いながら俺をぎゅうぎゅう抱き締める。
未だにナカに入ったモノが擦れて快感が走るから少しだけ甘い吐息が漏れる。
「さーてと。」
ふと起き上がって俺を見下ろす。
相変わらずかっこいいなぁ。
でも。
この顔はエロい時のやつだ。
「一歳大人になった潤を頂いてもいいですか?」
ニマニマしながらそう言う翔くんに軽くパンチしながら
負けじと
「どうぞご堪能あれ…!」
なんてノリで笑顔で言ってしまった。
…言わなきゃ良かった。