Delicate love * pink *【気象系bl】
第2章 離れる、なんて。( S*J ver. )
幸せな、暖かい空気が流れる。
翔くんが俺の髪をすきながらふふっと笑う。
甘くて、くすぐったくて、
かけがえのない時間。
でも、そろそろナカに入って脈打ってる翔くんがじれったくて。
二人の体に挟まれてる俺のモノが、
翔くんが少し動くたびに擦れて小さな快感をもたらす。
もう、足りない。
翔くん。
と、そのとき。
ピピピ。ピピピ。ピピピ。
枕もとに置いてある翔くんの携帯のアラームが突然響き渡る。
お互いビックリして体を震わせたら翔くんのモノがいいところを擦って
あんっ
と声が漏れる。
煽るなよ、と苦笑いを浮かべながら翔くんが手を伸ばし、アラームを止める。
なんで?
今真夜中だよ?
あ、もしかして翔くん仕事あるの?
だから起きれるようにセットしといたの?
「翔くん、もしかして仕事?
ごめんね、俺が引き留めたから、」
「え?」
「だって、こんな真夜中にアラームかけるってそういうことでしょ、」
きょとん、とした顔を俺に向ける翔くん。
そして、
あはは、と豪快に笑った。
「うそ、潤気づいてないの?」
「…?なにが?」
はぁ、しょうがないなぁ、なんてにやけながらため息をついてみせる翔くん。
…どういうこと?
すると、またまたぐっと前のめりになって俺を覗きこむ。
…こうすると俺のいいところ擦るってわかってるよな、これは。
「あんっ…な、なに?」
「潤…今日はなんの日?」
少し吐息混じりの甘い声が耳元で聴こえる。
くすぐったい。
恥ずかしい。
でも、
気持ちいい。
「ん、きょ…お?」
そういえば、日付が変わってすぐだ。
「…ほんとにわかってないんだな笑」
耳元でふふって笑うと、
少し体を起こして俺としっかり目を合わせる。
少し汗ばんで赤くなった顔、
厚い紅い唇、
ゆるく開けられた瞼、
時折漏らす吐息。
見つめあうだけでどきどきして
快感に変わっていく。
しょお…くん。
「潤。誕生日、おめでとう。」
俺の目の中には
飛びきりの笑顔と、
妖艶な目を持った
大好きな、大好きな愛しい人がうつっていた。