【進撃の巨人/リヴァイ生誕祭】②どんな世界でもあなたを想う
第1章 傭兵隊
彼は強いけれど、少し精神を病んでいる節があって
夜な夜な悪夢に魘され、目の下の隈が消えることはなかった。
そして戦場では死に急いでいると思われる無茶な戦い方を
するので心配でたまらない。
何があったかは知らないが、その戦いぶりはまるで自分に
罰を与えるようにわざとやっているように思えて、
居た堪れないのだ。
「貴方は何も悪くない・・・」
「・・・・・・・」
自然と口に出た言葉だったが、彼はヒュッと息を詰めたようで
動かなくなった。
「貴方は強いけれど、少しは周りを頼って欲しい。
人間を信じなくても良いから、少し肩の力を抜くべきよ」
彼からの返答は無かったけれど、私は静かに身体を離して
テントから出た。