【進撃の巨人/リヴァイ生誕祭】②どんな世界でもあなたを想う
第1章 傭兵隊
―――いつの時代も、どんな世界も争いが無くなる事はない。
私はそう思いながら白い息を吐き、曇天を見上げた。
傭兵隊である私達がいるのは少し前まで戦場だった場所だ。
住民が誰一人としていない荒れ果てた街でキャンプを張り、
今後の対策を幹部で練り合う。
何とか紛争が終わり我々はこの街から撤退しようという
話だったのだが、撤退の仕方をどうするかで揉めていた。
紛争は終わったが、まだ敵兵が潜伏しているかもしれないので
慎重に撤退しなければならないのだが・・・撤退ルートが
問題だった。
危険とされるルートは最短で脱出出来るが、
まだ伏兵が潜んでいて襲撃をいつ受けてもおかしくない状況で、
安全と思われるルートでは橋が落とされて通行不可に
なっている可能性が高く、遠く迂回する必要が出てくる
かもしれない。
なので、そこの部分で隊内が揉めていたのだ。