第14章 14
『っ…痛…』
「怖いか?」
女は苦痛に顔を歪ませる
何をやってるんだ俺は
だけどこれ以上俺の心の中に踏み込んでくるな、そう思ったら体が勝手に動いていた
『はぁ?怖い?痛いって言ったの!いきなり引っ張るから腰打っちゃったじゃん』
「てめェ…男と女がこの状況でこれから何されるか分かってんだろ?」
もう高2だ
身体も心もガキじゃねェ
『…分かってるよ。でも高杉くんはそんなことしない』
その目は真っ直ぐ俺の目を捉えた
恐怖も何もない、強く芯のあるような目
その瞳から俺は逃れられなかった
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