第14章 14
『あ、やっぱり屋上にいたんだ』
どうやら俺を探していたらしい
だがどうしてここが分かったのか
女は俺の元にツカツカと歩いてきた
『今なんでここにいるのか分かったんだろうって顔してる!』
久しぶりに誰かから笑顔を向けられる
その笑顔か、後ろにある太陽が眩しかったのか、俺は自然に目を細めた
『バカと煙はなんとやらって言うでしょ?』
「…クククッ…てめェ俺が怖くねェのか?」
こいつだって誰かから聞いたはずだ
俺がどんな奴かってことを
『怖くないよ?むしろ高杉くんこそ何を怖がっているの?』
怖がってる?
俺が?
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