第12章 12
一体どれくらいの時間が経ったんだろう
不意に携帯電話が鳴る
『もしもし』
―「もしもし、じゃねェよ!また閉じ込められてたりしねぇだろうな?」
『うん、大丈夫!家のすぐ近くにいるから、もう帰るよ!ご飯はもう少し待ってて』
葉との電話を切り、一息つく
『それじゃあ、あたしはそろそろ帰ります。星を眺めるのもいいけど、風邪引かないでくださいね?』
「…あぁ。またな」
また?
視線を彼に移すと、変わらず星を眺めていた
『それじゃ…へっ!?』
立ち上がった瞬間、一気に血液が流れ落ちていくのを感じた
視界が一瞬暗くなり、前によろけそうになるのを一歩足を前に出して踏みとどまる
グリッ
…グリッ?
→