第11章 11
『!?…葉?』
「んな顔すんな!そんな顔する前に…俺に言えよ」
…何を言ってるんだ、俺は
「何がお前をそうさせるかわかんねぇよ…」
口が勝手に動く
「けど俺がいるだろ?俺に何が出来るかわかんねぇけどよ…」
勝手に抱き締めた腕に力が入る
「そんな寂しそうな表情するくらいだったら俺を頼れ」
上手く言えない自分が嫌になる
その時ふと俺の背中に腕が回される
『うん…ごめん、葉。ありがと』
ふとアイツの顔が浮かぶ
その子のことを護りたいって思った瞬間、お前は恋に落ちてんだよ
そう笑って言っていたのを思い出す
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