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第1章 1


「宮崎 葉でーす。趣味とか特にありませーん。よろしくっす~」

宮崎くんがやる気のない声で挨拶をし、慌てて後を繋ぐ

『立石 朱音です!10月なんて中途半端な時期に転校してきましたが!と、友達いっぱい作りたいです!よろしくお願いします!』

慌てたせいか自分の声が教室に木霊するくらい大きな声が出てしまった

あんなに騒がしかった教室が一瞬で静かになってしまった

しかしその沈黙もすぐに破られることになる

「ぷっ!はーはっはっはっ!そんなにデケェ声で何言ってんだよ!小学生かっつーの!」

…最悪

よりにもよって担任が一番爆笑している

つられるように教室もまた騒がしさを取り戻した

「ちょ、先生!ひどいですよ!」

そう言ってくれたのはまたしても眼鏡くんで

少し笑いを堪えた顔をしているのは腹立つけど

相変わらず担任はケラケラ笑っていて、生徒たちはというと呆れながら先生と一緒になんやかんや笑っていた

隣を見ると宮崎君は興味なさそうにボーッとしている

そろそろ堪忍袋の限界がきたあたしは、してはいけないことをやってしまう


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