第1章 1
次の日
あたしは何事もなく目が覚めた
この転校が初めてではない
『今回はうまくいきますように…』
祈るような思いで学校へ向かった
学校に着くと連絡されていた通り理事長室へ向かう
扉を開けるとそこにはすでに宮崎くんと、この高校の理事長であるお登勢理事長がいた
あたしは慌てて会釈をする
「そうかしこまらなくてもいいよ。もうすぐあんたたちの担任が来るから、それまで楽にしてな」
理事長の話によるとあたしたちはZ組に入ることになっている
約束の時間から10分送れてあたしたちの担任であろう人が現れた
銀髪の天然パーマを煌めかせて
「えー、今日からお前たちの担任になる坂田銀八でーす。趣味は糖分接種。糖分王目指してるんで。サインなら今のうちな」
…何なのこの人
「宮崎 葉です。どうも」
『あ、立石 朱音です…』
「んだよ、暗ェ奴らだな…言っとくけどそんなんじゃうちのクラスには馴染めねぇよ?只でさえ濃い奴がそろってるからな」
教室への移動中に坂田先生はそんなことを話してくれた
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