第30章 30
驚きすぎて下を向いてしまった
『な、何言って…』
「俺は本気だ」
あたしの頭の中はぐちゃぐちゃになっていた
晋助のことは好き
だけどそれは恋愛感情とかじゃなくて…
それにあたしは二度と恋愛はしないと決めた
『…ご、ごめん…あたしもう人を好きにはならないって決めたんだ』
意を決して伝えると晋助は鼻で笑った
「そんなん関係あるめェよ。俺が好きにさせてやる。俺のことしか考えられねェくらい溺れさせてやるよ。だから…待っとけ」
どこから来るのか、その自信は
『あはっ、楽しみにしてるよ、晋助』
それからあたしたちはまた歩きだした
さりげなく家まで送ってくれる晋助
そしてあたしは気付かなかった
「会いたかったよ、 朱音」
これから何かが起こることを
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