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第30章 30
朱音side
夢を見た
忘れることのない日々の夢を
あの人と過ごした日々の夢を
扉が閉まる音がして眼が覚めた
そこには晋助がいてひどく安心した
そして今
あたしはその晋助に抱き締められている
晋助の腕の中はとても心地よくて
晋助から聞こえる心臓の音はあたしを安心させてくれて
晋助から香る晋助の匂いはあたしを落ち着かせてくれた
「 朱音」
晋助に呼ばれて上を向けば、今まで見たことのないくらいの優しい顔をしていた
「好きだ、 朱音」
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