第29章 29
神楽side
今日は女の子が男の子に大事な想いをチョコに乗せて伝える日
私が 葉を好きになったあの日以来、まともに喋れない
「 朱音、私 葉にチョコ渡してみるヨ」
大親友の 朱音に想いを伝えると、 朱音は自分のことのように応援してくれた
けどなかなか機会を伺えない
葉はいつも誰かといて一人になる時がない
諦めようかと思っていた放課後
チャンスは訪れた
朝から少しだけ元気が無いように見えた 葉
今日はサド達と一緒に帰らず、屋上に向かったのだ
「 朱音!私、頑張ってくるアル!」
『うん!絶対喜んでくれるよ!』
朱音は用事があると帰っていった
朱音を見送った後、屋上へ向かう
そして深呼吸を一つ
いつもより重く感じた屋上の扉を
開けた
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