第27章 27
夕飯の買い物をして、久しぶりに朱音の家に向かう
…スーパーでの出来事は想像に任せることにする
相変わらず広い部屋で、ガキ共はここぞとばかりに朱音の部屋を探索し始めた
『すぐ出来るからみんなは好きにしてて!』
この言葉がきっかけだったわけで
俺も最初はソファーに座りテレビを見ていたが、キッチンに立つ朱音の背中はいつもより小さく見えた
「朱音、何か手伝うぜ」
『あ、先生!大丈夫だから座ってて?』
それでも俺は動こうとしなかった
「大丈夫だ。何があったか知らねェけど、葉はお前のこと嫌いなわけじゃねェよ」
頭をポンポンと叩いてやると不安げな瞳で俺を見て来た
『…あたし、おせっかいなのかな。うるさかったのかな。邪魔だったのかな』
…葉が何て言ったのか何となく分かってしまった
「そんなはずねェだろ?大丈夫だ、葉も分かってる。だからそんな顔すんな」
するといきなり朱音が俺の胸に飛び込んできた
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