第23章 23
椅子を準備してやると朱音もそれに座った
松陽先生以外に俺が安心出来てしまう場所
それは朱音の隣
そんな二人を会わせてみたかった
そして予想通り、やっぱりここは安心する
「どうですか、晋助の学校の様子は」
『それはもうひどいです!学校に来てもいっつも携帯かそろばんか寝てるかで!それなのにテストの点はいいんですよ!ムカつきます!』
「てめェがバカなだけだろうがよ」
当たり前のようにこの空間が存在する
「女の子にバカはいけませんよ、晋助」
『そうだぞ、晋助!あははっ!』
この二人に名前を呼ばれるだけで、心にある黒いモノが流れていくような感覚に陥る
「あ、そうです。晋助、購買でジュースを買ってきてあげなさい。私のはいりませんから、朱音さんと晋助の分を」
パシリに使われるなんざ心底嫌だけど、先生の頼みなら、と身体を浮かせた
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