第20章 20
「朱音から離れてもらえませんか?というかさっきのチケット返してもらえますか?」
「すいまっせェェェん!」
俺はチケットを死守した
葉side
銀八のバカがやらかしたみたいだ
そんなことより困っていることが俺にはあった
俺に渡されたチケットはあと2枚
いかにもチケットがほしそうな奴はトシ、総悟、高杉の三人
『お父さん、チケットもう1枚ちょうだい』
「誰にあげるんだ?」
『見たら分かるでしょ?チケット欲しがってる人は三人いるの』
俺の手元を見てからか、朱音が親父さんにねだっていた
「もうない」
またしても子供のようにそっぽを向く親父さん
どうしても高杉にはあげない様子だ
『…分かった。晋助、あたしのをあげる』
これには親父さんもびっくりしていたようだ
俺もびっくりしたけど
「…お前が来ねェなら俺もいらねェよ。二人でどこかに行こうぜ」
高杉がこれ見よがしに挑発している
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