第20章 20
「ちょっと待った!分かった、もう一枚あるから!」
親父さんも必死に食い下がる
『…何で初めから出さないのよ。晋助が何をしたの?』
「…朱音はまだお父さんのモノだもん…」
子供というより赤ちゃんみたいだな
というか何故俺の両親は終始笑っているんだろうか
『ごめんね、晋助。ほら、お父さんも謝って』
親父さんもなかなか謝らなかったが、渋々"すまん"とだけ口にした
何はともあれ、クリスマスパーティにはいつものメンツが全員参加することになった
荒れに荒れそうな予感しかしないのは、きっと俺以外にも思っている奴はいるだろう
とりあえず、なんの口実もなしに朱音とクリスマスを過ごせるんだ
結果オーライってことにしよう