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「DC・Liar-S」歌うたいと恋心

第2章 HONEY & LOVER


朔良くんに断りを入れてから、電話に出ました。相手は玲衣。いつもと違って、何かあった様です。


「えっ?今、何って…………」


「だから、足立くんとがラブホに入るのを見た人がいるんだって。それより、今、何処にいるの?」


自宅にいることと、朔良くんが隣にいることも話しました。さっきのハルちゃんからの電話と、逆バージョンです。


玲衣は確かに朔良くんと一緒に居ることを確認しては、知らせてくれた友人に誤解を解くと言っては電話を切りました。


「……ラブホか…………って、見掛けたヤツもそういう所で何してんだかな」


た、確かに…………私は行ったことは無いけれど、独特な景観?の様な気がする。


「あ、また電話か……」


今度は、結崎くん。またしても、ラブホに入るのを見た人がいるとの内容でした。一体、誰がどんな目的でそんな話を広めたのか……。


「噂はただの噂だ。やましいことが無いなら、堂々としていればいい。ただ、俺が言ったことを忘れるな?」


「……うん……さ、朔良くん?」


ギュウッと抱き締めてきた朔良くん。髪や頬、首筋…………唇にたくさんのキスをされました。


「くだらない噂になんか振り回されてやるなんてバカらしい…………今、俺と二人っきりだろ?俺のことだけ考えていればいい」


甘く痺れる様なキスと、私を繋ぎ止めるかの様な熱い抱擁に頭の中は朔良くんでいっぱいになりました。


「……なぁ、俺とのこと考えて欲しいんだけど」


「えっ?朔良くんとのことって、どんなこと?」


「俺はお前の全てが欲しい。心も体も、それに……お前との未来も。だから、考えてくれ。過去のことがあるからお前がいいって思えるまで待つつもりだったけど。あ、今直ぐにとは言わない。それに……俺は絶対にお前を裏切らないから、それだけは覚えてて欲しい」


この時の朔良くんは何処までも優しい声色で、ちゃんと目を見て思いを告げてくれた。私がトラウマを抱えていることを知っている。それを踏まえて、朔良くんは真正面から気持ちを話してくれた。



でも、怖さは拭えない。今だって、想像をしただけで体が震えるのだから……。そんな私を見ても、朔良くんは真っ直ぐに私を見詰めていた。


「俺……お前に惚れてるから。だから、決断してくれたら絶対に後悔させない。約束する」


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