第1章 S
「しーくんの全て私にちょうだい」
「もっと」
志季さんは更に要求してくる。
「っあぁ」
もうダメ。志季さんが欲しくて欲しくてたまらない。
「はぁっあぁ。お願い。ちょうだい。しーくんのモノ、私の中に早く。」
「ふっ。仕方ないな。」
志季は得意げな顔をしてみせた。
そう言うと、早速志季はモノを取り出した。
唯愛がさっき舐めたからか、良いくらいに大きくなっていた。
「いれるぞ」
「しーくん。しーくんっっ。」
志季さんは私の中を突き破ってきた。
私は幸せだった。
志季さんが奥の方に来る度に幸せと快感が募っていった。
そして…。
志季は唯愛の中に全てを放った。
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そこから記憶が無かった。
気づけば朝だった。
隣に志季の姿が見えた。
「おはよう。しーくん」
「ああ、おはよ。」
「昨日、私最後よく覚えてないんだよね。」
私は焦りながら話した。
「あの後は…お前は気持ちよさそうに眠っていった」
「そっか。」
「そういえば、風邪、ひいてないか?」
「大丈夫。」
「良かった」
「ねー。しーくん。」
「なんだ?」
「この幸せって、いつまで続くの?」
「…。俺も分からない。いつかは俺も事務所に戻らなければならない日がくる。」
「私達が、永遠に過ごせることは無いってこと?」
「…、なんとも言い難いが、多分そうだろうな。」
「しーくん。私、しーくんが居なきゃ駄目。しーくんが毎日気持ち良くしてくれなきゃ、私…」
そう言うと、志季は私の肩をそっと抱いた。
「大丈夫だ。もう少しの間は一緒に居れる。その間はいくらでも触れてあげる。本気だ。」
「本当…なの?」
「ああ。」
「でも、いつかは決めなきゃいけないでしょ?」
「わかってる。」
「私か、音楽か。」
もし志季が音楽を選んだら、
私はどうなるのだろうか。
「これだけは分かっていて。私はしーくんが居なきゃ駄目。そうさせたのはしーくんだから。」
私は、志季さんに責任を負わせた。
本当は負わせるつもりなんてなかった。
でも、本気で失うのが怖かった。