第4章 クリスマスパーティーと二人の逢瀬~
この首飾りも、10年前にあげたその耳飾りも、桜花の鏡の装飾もここでやってもらった事を伝える為に店の中に入る事した家康。
『いらっしゃいませ』
店主が奥から顔をだすと驚いた顔をする。
店主「これはこれは徳川様!そちらの方はまさか・・・」
家康「この首飾り着けた所を見せようと思って。」
「ここは?家康?」
歌恋がよくわからないと言った顔で家康を見つめていた。
家康「ここは10年前に作ってもらった耳飾りと、今回の首飾りを作ってもらったお店だよ。」
「そうなの?ここが・・・」
店主「やはり、徳川様が考えて作った物ですからとてもよくお似合いですね。」
「家康が考えて作った物?」
店主「はい、10年前の時も、今回も徳川様がご自分でこのようなものにして欲しいと要望を頂きまして、それを私共で形にしただけでございます。」
「えっ?本当に?家康?」
家康「うん・・・まぁ、歌恋が好きそうなものを探すよりも作ってもらった方がいいと思っただけだから。」
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「家康、ありがとう。」
「ありがとうございます。こんなに素敵な物を作って頂き、しかも10年たっても全然壊れないし、娘にもあんなに可愛い手鏡を作って貰い本当にありがとうございます!」
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歌恋が店主に向かってお礼をいい、頭を下げた。
店主「そんな!滅相もございません!私共は注文頂いた物を作ってお渡ししただけですから。」
それからしばらく店主と話をし、今度は娘も連れてくると約束して店を後にした。