第4章 クリスマスパーティーと二人の逢瀬~
信長side
今日は孫二人と朝から遠乗りに行くために城の入口で待つ。
『孫は目に入れても痛くない』とは言うが、この俺もそれは当てはまる。
孫と“くりすます”を過ごしたい。ただそれだけではなく、たまには夫婦水入らずで過ごさせるのも悪く無いだろうと。
朝早くに待ち合わせをし、安土城の入り口で馬二頭と一緒に待っていると、少し離れたところから子ども達が自分を呼ぶ声が聞こえてきた。
駿・桜花「おじーさまー!」
信長「おぉ、来たか。」
手を降り満面の笑みで走ってくる駿と桜花を後ろから母親の歌恋が着いてくる。
少し冷えてはいるが、雪は降らずに天気も良いから遠乗りには丁度いいと、俺は裾に手を入れてたのを出し、広げて二人を待つことにした。
「そんなに走らないの・・・、危ないし、転ぶわよ!」
後ろから母親として子ども達に注意する声が聞こえるが子ども達は気にする様子も無く、一目散に俺に向かってきた、
駿・桜花「せーのー!わぁー!」
駿と桜花が俺の胸に向かって飛び込んできた。
信長「朝からお前達は元気だな。」
桜花「へへっ」
駿・桜花「せーの、おじい様、メリークリスマス!」
「あぁ、メリークリスマス。今日は遠乗りにいくからな。」
駿・桜花「やったー!」
「もう、二人とも走らないの!」
信長「まぁ、そんなに怒るな。」
子ども達に話す歌恋の姿はすっかり母親として顔だった。
「信長様、今日は二人をよろしくお願いします。」
歌恋が呼吸を整えて、体勢を起こすと信長の方へ向き挨拶をした。
信長「あぁ、大丈夫だ。今日は馬で遠乗りにいくからな。朝早くに待ち合わせしてすまないな。」
駿「おじい様、この馬は?」
信長「あぁ、これは俺から駿への“くりすますぷれぜんと”だ。」
駿「本当に?おじい様?」
「信長様!そんな馬がプレゼントなんて・・・!」