第4章 クリスマスパーティーと二人の逢瀬~
「駿は大きな心と深い愛で人を包み込んでくれるように、家康みたいに立派な武将になれるように」
って言ってつけた。
駿を産んだ時に産後の戻りが良くなくてしばらく寝込んだ歌恋。それでも『自分で育てたい』といって頑張ってくれた。
おかげで俺に似ずに素直で、本当自分にはもったいないくらいのいい子に育ってくれてる。
それから何年かして桜花が生まれた。
駿府城の近くに早咲きの桜が咲き誇っていた事から付けた名前。
『天真爛漫』という言葉が良く似合う位。
信長様の影響が強いのか、少々お転婆だが、負けず嫌いなところはどうやら自分に似ていると信長様はいう。
家族に恵まれなかった自分に家族の温かみを教えてくれた歌恋。
500年後の世から来て、家族と離れても俺の側にこうやっていてくれて感謝の言葉しかない。でも自分の性格上それを素直に伝えるのは苦手。
だから文を書こうと思った。
歌恋の時代では『らぶれたー』とか言うらしい。