第3章 大切な二つの贈り物~二つで一つ~
その夜・・・御殿の部屋にて
「桜花の分頼んできたの?早いね!」
家康「うん、歌恋に見せてから決めたかったけど、一緒に出かける時間もなかなかもてなさそうだから・・・。ごめん。」
「ううん、いいよ。家康が決めてくれたものならきっとあの子も喜ぶと思うよ!ありがとう!」
家康「それ、駿の?」
「そうだよ!まだあの子には見せたくないから寝てる間や、出かけてる時しか時間無いから大急ぎでやらないと。」
それは駿の晴れ着。来年は十歳(ととせ)のお祝いで色々な所で挨拶をしたり、武将として大人の階段を一歩また登る。
だからこそ、来年の年明けの時に着せられるようにクリスマスプレゼントとして作る事にした。
家康「あんまり無理しないでよ。歌恋。」
「うん・・・ありがとう。大丈夫だよ。もう少しやってから寝るね。」
家康「わかった。俺ももう少し書類整理終わってからにする。」
二人仲良く夜遅くまで起き、子ども達のため、それぞれの仕事をし、しばらくしてから仲良く褥に入り、歌恋は先に家康の腕の中で眠りについた。
(歌恋・・・。あの首飾り喜んでくれると良いけど。)
家康も城下を歩き愛する妻と娘の贈り物を探したりと、それなりに疲れが出たのかすぐに眠りについた。