【ハイキュー!!】happy ignorance R18
第1章 worng perceptions
トンっと自分の席に荷物を下ろすと、予定外に彼女の方から声を掛けられた。
「月島君?月島 ホタル君だよね?私、皐月 和奏って言います!よろしくね。」
食い気味に話し掛けられたから、一瞬返答に詰まる。
でも、何て耳心地のいい声だろう。
女子に話しかけられるのなんて、煩いだけだと思っていたのに…。
「けい。それ、ホタルじゃなくて、けいって読むんだよ。」
クラスの名簿の載っているプリントを片手に握っている彼女に、名前の間違いを指摘する。
別に…よく間違われる事だし、今更気にもしてないけど。
「え?そうなの?ごめん!プリントでね…素敵な名前だなぁって思ってたら、名前にピッタリの人が現れたと思って…勝手に興奮しちゃった。」
「いや…別に。よく間違われるし…。」
でも、こんなに面と向かって名前を褒められる事はそうない。
なんだか、背中の当たりがムズムズと変な感じがする。
いつまでも立ってるのも変なので、椅子を引き座る。
窓際に背を向けるように横に向かって。
窓際で良かった。
そうじゃなきゃ、ここまで自然に横向きには座れなかっただろう。
「そう…だよね。ごめんね。私、北川第一から来たんだけど、同じクラスには誰も同じ中学の人居なくて…誰とも話せなくて焦ってたんだ。」
もう一度謝った時の少ししょんぼりした顔…
最後にえへへと笑った顔…
どれもいちいち僕好みとか…。