第8章 【聖夜の翡翠princess】最終幕※R18
それから二人で、
雪みたいな泡風呂に浸かり……
「も〜っ!すぐ触るっ///」
「触るなって方が無理」
バシャバシャ。
お湯を掛け合っている内に、
時間は過ぎていく。
髪を軽く乾かして、寝室に行くと、家康がポラロイドカメラを片手に、パシャと一枚。
「何、撮ったの?」
「みつばと約束した。どんな、ティアラか見たいんだって」
何でも佐助くんから借りたみたいで、明日の病院帰りに返す予定みたい。私は現像されたティアラの写真を見て、ある事を思い付く。
「あと、二枚取っても良いかな?」
「何枚でもどうぞ。って、言ってたけど」
何するの?私は、にっこり笑ってまず、タイピンの付いたネクタイの写真を一枚。そしてみつばちゃん用に、その横にティアラを添えて一緒にパシャリと一枚。
「みつばちゃん。私達の結婚式、凄く楽しみにしてくれてたから」
二人が結婚式で付ける物。それを一枚にした写真の方が喜んで貰えるかな?と、思ったことを伝えると、家康も同感って言って笑う。
これで、家康が撮ったのを合わせて計三枚。
「ふふっ。起きた時の楽しみね!」
「はいはい。……わかった」
お互い背中をぴったりと合わせて……
(ん〜やっぱり……)
ペンで想いを綴る。
私はタイピン付きネクタイの写真裏に、
家康に向けたメッセージ。
家康はティアラの写真裏に、
私に向けたメッセージ。
そしてお互いのプレゼントを一緒に写した写真裏に、みつばちゃんへのメッセージを書いた。
二人の想いは、一緒。
『もし、いつか女の子が産まれたら。「三葉」って、名前を付けさせて下さい。みつばちゃんみたいな、幸せを届けられる女の子になって欲しいから』
私は、何気なしにお腹を触る。
すると、家康は背後から抱き締めてくれて……
「最初は、女の子が良い」
ひまりにそっくりな。
ベットで寄り添いながら、
色んなことを話した。
「晴れ着の中に入ってたの?」
「そう。晴れ着はどう見てもまだ、着れないから。そのストラップだけ貰った」
ネックレスもストラップからも、
石は失くなってしまったけど。
一つになったから、
プレゼントしてくれた神様も……
喜んでくれたかな?
奇跡と魔法が一つに……