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イケメン戦国『3人の姫と3人の天邪鬼♡※現代』

第6章 【聖夜の翡翠princess】第三幕




プリンセスのオーナメント。

私はその背中にリボンで、
何かが結んであるのに気づいて……


ゆっくり、手に取る。


病院で完成品を見せて貰った時。


その時は、
付いていなかった首飾り。


小さなメモ書き。


私はスッーと頬から、
一筋の光が滑り落ちる……


流れはじめは生暖かく……


顎に辿り着く頃には、


氷に変わったように冷たい。



でも、凍えそうだった心にぽっ…と、温かい火が灯ったように……




「み、つば……ちゃ、ん……」




あったかくなった。






******************
ひまりお姉ちゃんへ

ハピネスまほう!
プリンセスに、なぁれ!

みつばサンタより
******************






小さなメモに書かれた、メッセージ。



(私の為に…作ってくれた、の……?)



どうしてこれが?
プリンセスになぁれ?

それに、この首飾り……



色々と疑問が浮かぶ中……


胸がぎゅっと詰まる。
ひと針、ひと針の縫い目から、
嬉しさの感情が一気に込み上がり、立ち尽くす。


すると、……背後から……


ぎゅ、ぎゅっ、ぎゅっ……


近づく足音。


振り返った瞬間。


ただ、ただ、驚きが突き抜けた。





「ここにいたのね!」




遠い地に居るはずの、
光り輝く金色の髪が、暗闇で揺れ……




「店になかなか来ないから、心配してたのよ」




ショートヘアから、雪がはらりと落ちる。






「天音ちゃん!マネージャー!どうしてっ!!」



一瞬、夢を見てるのかと思って。
涙を拭いながら、目を擦る。



二人は、クスリと笑い……





「「さぁ!変身するわよ!」」





私の背中を押して……
あれよあれよと駅前の……



【princess story】



自分の勤め先に私は押し込まれ、営業時間が過ぎた店内へと身体が滑り込んだ。



guest room(ゲストルーム)



そう書かれた扉が開く。



ここは普段、お客様の採寸をしたり展示されたドレスを試着する場所。


「さぁ、プリンセス。急いで」


「ヘアメイクは私に任せてね」



マネージャーが差し出したトランク。それは昨日、私が完成したドレスを仕舞った物だった。



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