第3章 戦国時代のX'mas ~準備編~
翌日、広間に武将全員を集めてもらい、クリスマスのことを姉妹は話す。
「「「「「「くりすます?」」」」」」
もちろん聞き慣れない言葉に武将たちは、各々意見を言いあう
「なんだそれ?」
「栗と酢と升で何かするのでしょうか?」
「逆に、それで何をどうするのか知りたいよ…」
「三成、升ではなく鱒かもしれんぞ。」
「お前たち、仲良くしなさい。光秀、お前も変なこと言うな。」
「貴様らがいた時代の何かか?」
「「はい!」」
嬉しそうに頷く姉妹は、説明をする。
「キリスト教のお祝いですけど、私達の時代はそんなこと関係なく、それぞれが、家族、友人、恋人…大切な人と過ごして、楽しくパーティーをしていました!」
「ツリーにサンタさん、イルミネーション、ケーキにチキン!あとはプレゼント交換とか!」
後半の陽菜が話したことは一割も理解出来なかった武将たち。
とりあえず、前半の香菜の話で、大切な人間と楽しく過ごす。ということだけが、なんとかわかった。
「それで、その『くりすます』とやらは、いつするのだ?」
「ちょうど一月後です!」
「みんなで、美味しいもの食べて、プレゼント交換して、楽しみましょう!」
「ぷれぜんと…?………何それ」
「あ、えっと……贈り物って意味♪」
「どんな風なパーティーにするか、陽菜と考えてきたんです♪」
「……今、ぱ………何と言った?」
「「パーティー」」
聞き慣れない言葉に、武将全員が、眉をしかめる
「ぱ、ぱあち?」
「政宗様、『ぱあちい』ですよ」
「三成くん違うよ!パーティー!」
「ぱ、ぱぁ、てい?」
「ぱーちー?」
「秀吉さん、家康さん。パーティー」
「「ぱーてぃー」」
「あ!信長様と光秀さん、それです!」
上手に言えた二人に、姉妹は拍手をすると
「では、その『くりすますぱーてぃー』とやらの説明をしろ」
目をキラキラさせながら、信長は姉妹に促した。