第5章 戦国時代のX'mas ~二人っきりのX'mas~ ※R18
「………ちょっとだけ、待ってて…」
「?…うん。」
そう言うと家康は立ち上がり、薬棚の近くにある箪笥の引き出しから何かを取りだし、戻ってくると
「手、出して……」
「手?はい。」
両手をくっ付けて、器みたいにして出すと、小さな木箱が置かれる。
「??なに?これ。」
「……開けてみて。」
頷いてから、言われた通りに木箱の蓋を開けると
「…え……これ……」
驚いて家康の顔を見る。
「………俺からの『くりすますぷれぜんと』」
恥ずかしそうに頬を染めて、でも目は逸らさずに、私を見ていて………優しい顔で微笑んでくれた。
木箱の中には
小さい真珠がいくつか連なった先に、翡翠で出来たハート形の耳飾りが入っていた。