第4章 戦国時代のX'mas ~パーティー編~
「やったーーー♪秀吉さんに勝ったーーー!」
嬉しくて、勢いよく横にいた家康に抱きつく陽菜。
「おめでとう。頑張ったね。」
ご褒美に、頭を撫でられ、頬がゆるゆるの陽菜。
ゆびすまゲーム。勝者、陽菜。
ガクリと項垂れる秀吉の肩に、政宗がポンと叩き、チラリと顔を上げると
「飲め。」
目を輝かせながら、秀吉に、罰ゲームのドリンクを渡す。
「…………」
湯呑を持つ手がプルプル震える秀吉。なかなか飲む勇気が起きない。
「秀吉。飲め。」
主君から急かされ、これ以上はお待たせすることができない。意を決して湯呑を口につけて、一思いに飲むと…………
「!!!!!!!!」
空になった湯呑が、秀吉の手から滑り落ち、秀吉の身体はピクピクと震え……
「ま、不味ーーーーーーー!!!」
秀吉の叫びが広間に響き渡る。
「まぁ、美味しくはないでしょうね。」
「秀吉さん!お水!!」
「ふむ。なかなか面白い遊びだったな。」
「家康から貰った、胃薬飲むか?」
「二回戦をするか?」
「負けたら酒を一気に煽る。」
「俺、負けられねぇな……」
二回戦、開始。
こうして、戦国時代のクリスマスも、楽しいものになった。