第4章 戦国時代のX'mas ~パーティー編~
「貴様も邪魔をするか。家康。」
「邪魔もなにも、陽菜の『ぷれぜんと』に口づけは含まれていません」
「ふん。まぁ、いい。いいものを見せてもらったからな」
「「いいもの?」」
無言で信長は指を陽菜の身体に向ける。家康と陽菜は、信長の指の先を辿れば、陽菜の身体の大腿で………
家康が抱き上げたときに、陽菜の着ているサンタ服のスカートの裾が、臀部がギリギリ隠れるぐらいまでずり上がり、大腿がかなりあらわに見えていたのだった。
「えっ!?///家康!降ろして!///」
「ちょっとっ!降ろすから暴れないで!!」
家康の首にしがみつき、足をバタつかせ、なんとか降ろしてもらうが……
「なんで抱き上げるのよー!!///」
「痛っ!仕方ないでしょ。引き剥がして触れないようにするには、あぁいう風にするしか……」
「でも、恥ずかしいよー!!!///」
助けてくれて感謝している陽菜だが、それよりも恥ずかしさが勝ってしまい、ポカポカと家康の胸元を叩く。
「まぁまぁ。ほら、陽菜が頑張って作った『けーき』食べるか?」
「この甘味食って元気だせ。ククク…」
「それは俺が作ったやつだろ。」
武将達に励まされながら、真っ赤な顔で、自分の席に座り、やけ食いのようにケーキや政宗がプレゼント用に作った甘味を食べる陽菜。
「まぁ。陽菜の『まっさーじ』とやらは良かったな。またいつかの機会に頼むとするか。」
「……そのときは俺も同席しますからね。」
独占欲と嫉妬丸出しの家康は、それだけ言って、陽菜の隣の席に戻っていく。
甘いもののおかげで、陽菜は普段通りに戻り、家康が隣に座ると、嬉しそうに笑い、それを見て家康も表情を緩める。
それを見ていた信長は
「家康もいい顔するようになったな。」
誰にも聞こえないぐらいの声量で、見守るように二人の方を見て言うと、すぐにワインを流し込んだ。