第4章 戦国時代のX'mas ~パーティー編~
ピクッ
「っ…家康……?」
いきなり俺の手が頬に触れて、ピクッとする陽菜。
「何か付いてるから、じっとして……。あれ?なに。このベタベタするの…」
「あ、ジャムかな。混ぜたときに飛んできたのかも。」
「じゃむ?」
「うん。これ…」
お皿に、果物が細かく切られて匙で掬うと、とろっととろみのあるものを陽菜は見せてくれた。
「桃を細かく切ったのを、砂糖と一緒に鍋に入れて、焦げないように火にかけたやつなの。クリームがないから、代わりにジャムとカスタードクリームを塗って、果物を乗せようと思ってて。」
後半は聞き慣れない言葉も出てきて、あまりわからなかったが、とりあえず何かの代わりに作ったものらしい。
「(食べ物なら……)」
陽菜の頬に顔を近づけ、ぺろっと舌で『じゃむ』を舐めとる。
「い、家康っ!?な、何してっ…!///」
真っ赤な顔で、舐められた頬に手をあて、あたふたする陽菜に、思わず笑みが漏れる。