第4章 戦国時代のX'mas ~パーティー編~
そしてパーティー当日の12月24日。
パーティー前に、広間を飾り付けている香菜たち。
もみの木はこの時代にまだ無いようで、似たような木を、信長が取り寄せ、鉢植えにして広間にドン!と三鉢程、そびえ立つように置かれている。
武将たちが作った色とりどりの星たちを、天井からぶら下げたり、木に付けたりと、だんだん広間がクリスマスらしくなってきていた。
机を並べ、その上に、香菜が風呂敷で作ったテーブルクロスをかけ、あとは料理を並べるだけになった。
「あとはクリスマスの料理を待つだけですね!陽菜と政宗が作ったの……楽しみだな~♪」
嬉しそうに鼻歌をする香菜
「陽菜と政宗の二人に任せっきりも悪いから、何か俺たちも手伝いにいった方がいいんじゃないか?」
「あ、そうだね!盛り付けとか、出来たお料理運ぶぐらいなら、私たちにも出来るし」
「ならば、私も政宗様たちのお役に立てるように、ご一緒し……」
「お前が来ると滅茶苦茶になるから、お前は一歩もそこを動くな。」
すかさず三成に突っ込む家康。広間の飾り付けも、三成がすると、なぜか作った輪つづりが身体に絡みつき、せっかくの飾りがちぎれたりして大変だったのだ。
「ならば、俺は天主から南蛮酒を持ってこよう。」
「信長様!私も運びま……」
「三成。お前はこの広間が何者も侵入しないように見張れ。重大任務だ。」
「!秀吉様……承知しました。この三成、皆様が戻られるまで、この広間をお守します!」
「頼んだぞ。三成!」
三成の扱いに慣れている秀吉。三成に料理や酒を運ばせると、大惨事が起こること間違いなし。
三成以外の全員が内心ホッとし、信長と光秀は天主へ酒を取りに、秀吉と香菜と家康は厨へと向かった。