第6章 悪夢の後日談
※R12
暗闇の中、はぁ、はぁ、と息づかいが聞こえる。
ただし一人分だけ。私は未だに声を押し殺し、悪夢が過ぎるのを待っていた。
大きな手が後ろから無遠慮に私の身体をまさぐっている。
「カイナ。本当に愛らしい……私の宝石……全てが滑らかで、壊れそうなほどに柔らかい……」
私の格好は、もはや全裸に近い。
上半身はたくし上げられ胸を完全に露出させられている。
下半身は膝まで衣類を下げられ、しかも足の間に、クラウスさんの足を入れられ、閉じることも出来ない。
外気に晒された私のアソコを、クラウスさんは好き勝手に触っている。
そして――。
「……濡れているな……カイナ。どこがいいのかね?
どうかその、小鳥のような可愛らしい声で私に教えてほしい」
私が反応してると知って、嬉しそうな声。
だって……だって、怖いけど、触り方は優しいし、私が気持ちいい場所を、知ってるみたいに絶妙の力で触ってくれるから……。
「カイナ……」
唇を割って大きな指が入り込み、私の口内の歯列や舌をなぞる。
ここまでされて寝たフリなんて、完全に意味が無いと分かっている。
けど、どうすればいいか分からなかった。
飛び起きて暴れたところで、この広い家には他に人がいない。
つまり私は未だ頭がパニックであり、完全に固まっていた。
私が反応しないので、敵はいよいよ大胆になってくる。
クラウスさんがベルトを外す音がした。
私はビクッとし、全身の血の気が引く思いだった。
でも寝たフリながら、多少は伝わったらしい。
クラウスさんはちゅっと私の頭にキスをし、
「怖がらないでほしい。無理はさせたくない。安心してほしい」
……この状況で何をどう安心しろと?
「っ!!」
私の足を割ってたクラウスさんの膝が引く。
足を閉じることが出来、ホッとしたのは一瞬だけ。
すぐ代わりに膝よりは小さい――が、硬いブツを足の間に差し込まれたのに気づいた。
待て。これって……。
「カイナ……どうか今宵はこれだけで……」
そう言って、クラウスさんは腰を動かし出す。
待って待って待って。
足の間のクラウスさんのモノが動き、私の蜜口を擦り上げた。
瞬間に、電撃に打たれたみたいに、たまらないくらいの快感がこみ上げた。