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【血界戦線】紳士と紅茶を

第4章 異変


※R15


「クラウスさ……ダメ、……や、……見な、い、で……」

 懇願するけれど、ガン無視である。
 それどころか、さっきよりも深く、舌を差し入れられる。
 元々、図体がデカい分、当然のことながら舌のサイズも違う。 
 何だか擬似的に、アレを入れられてる、みたいで……。

 気持ちいい。自分の中の雌が、逃がすまいと締め付ける。

「お願い……イッチャう……から……ダメだって、ば……!」

 完全に朝の二の舞だ。しかも嫌がるほど、逆のことをされる。
 てかケダモノだろうと紳士だろうと、あんまり変わらなくない!?
 息が限界寸前。恥ずかしいのと気持ちいいのと、決まり悪いのと、ぐちゃぐちゃで何が何だか分からない。

「やだ……イク……! やだ、から……待って…あ、や…っ……っ……!」

 そして、視界が真っ白にはじける。

 ……二度目。男性より先にイクとか。しかもアレではないブツでイカされるとか。

 クラウスさんがやっと顔を離すと同時に、私は倒れ込んだ。
 枕にしがみつき、興奮の余韻だか屈辱だか分からぬもので、大きく身体を震わせる。

 あちらは悠々と私を見下ろしながら、枕元の水を含み、少し口元をぬぐったのみ。

「カイナ……」
 いや、一戦交えた後みたいに、キスしてこないで下さい。

「嫌い。触らないで下さい。ケダモノ」
 嫌がってることをされ、好感度だだ下がりである。
 しっしっ、と冷たく言うけれど、

「すまなかった。君が泣く姿が、あまりにも愛らしくて」
「いえそれ、変態ですから」

 懐柔するように優しく抱きしめてくる。うなじにキスし、自分の方を向かせようとして。
 まあ私の足に、張り詰めたブツが擦りつけられてますがな!
 うう。くそ、だんだんと、また、熱が……。

 てかクラウスさん、人を脱がしといて、自分はまだバスローブ着てるし。
 仕方なく振り向き、肩越しにキスをしながら、

「クラウスさんも脱いで下さい。私、ちゃんとイキたいし」

 ……とんでもないこと言ってないか、自分と一瞬思った。

 けど、クラウスさんはすぐ起き上がる。

「君の望み通りに。私も、これ以上は保ちそうにない」

 私はクラウスさんがバスローブを脱ぐのを、陶然と見上げる。
 鍛え上げられた肉体が晒され、下半身が――。

 あ。

 やっぱ無理な気がしてきた。

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