第4章 愛のTABOO
【 Sho 】
都内から少し離れた所に、周りが鬱蒼と茂る林に囲まれた洋館風の学校舎。都内でも有数の私立男子校… 俺は、今日からこの学校に通う事になった。
『やっほー翔ちゃん! 朝からイケメンだね〜』
たった今、俺の後ろから俺をはっ倒す勢いで肩を叩いてきたのは、小・中と一緒の相葉雅紀。
彼とは家族ぐるみの付き合いだ。そんな関係の奴があともう1人。
雅「あ、潤ちゃん! 歩くの遅いよ〜」
潤「お前はテンションが高すぎんだよ」
相葉の隣に立ったそいつが、その1人松本潤だ。
俺たち3人は言わば幼馴染みってやつで…なんだかんだでバランスが取れているんだ。
雅「そうだ翔ちゃん、俺たち一緒の部屋なんだよ!」
潤「ええー、なんでいつも一緒なんだよ…翔はともかくさ〜」
「まあまあ…ある程度予想出来た事だろ?」
この高校は全寮制。それに男子校ときた…面倒な事にはなりたくないな。
潤「翔、お前気を付けろよ?」
雅「え、なんでなんで?」
「さぁ…? 潤に聞いたら?」
雅「じゃあ教えてよ、潤ちゃん」
潤「雅は気づかないのか? ここは男子校なんだ…それにこんな風に隔離されて、寮生活…って言えば分かるか?」
雅「ううん、全然」
潤「あ〜もう、だから…翔は男ウケする顔なの」
雅「あ!そっか! この間も変なおっさんに襲われたとか言ってたっけ!」
「お前、それ言うなよ…」
そう、潤が言うように俺はどうやら男ウケする顔らしい。
小さい頃は女の子とよく間違えられたって、母が言ってたけどそれが今はなんか変な方向に行ってしまっている…。
どうしてこんなバリバリの男を、可愛いとか言うんだろう…。
潤「ま、今は何されても大丈夫じゃねぇの?」
雅「え、なんで?」
潤「だって、今まで散々な目に遭いすぎて格闘技習い始めたんだろ?」
「まぁ、な…」
俺は、これまでの出来事から学んで、幼い頃から親しくしていた准一さんに格闘技を習っている。
雅「てか、そんな事より! 早く体育館行かないと!」
潤「うわ…やべぇじゃん」
「入学式早々遅刻なんて絶対嫌だからな…!」
俺たち3人は校舎まで全力疾走し、体育館へ急いだ。