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Love Distorted 【気象系BL】

第3章 禁断の果実




雅「…大野〜、お前最近ソワソワしてね?」

「…へっ!?」

仕事終わりの一服の時間。
いよいよこの後、潤さんの家に向かうのだと思うと緊張して仕方ない。

それをまあ、相葉に目敏く見抜かれた所だ。

「な、なんでだよ…」

雅「いや、見てたら普通分かるって…今日なんかあんの?」

「なんかって言うか…その」

相葉には話しても良いかと迷う。
こいつこう見えても恋愛経験豊富だし、相手が客で男だって言わなきゃ良いよな…。

「今日、好きな人の家に行くんだ」

雅「うっそ!? え、どんな奴?」

「すっげぇ優しい人だよ…」

雅「マジか〜 お前にもそんな人がいるんだな〜」

「おい、お前は俺を何だと思ってるんだよ」

雅「まぁまぁ、んで何に悩んでんの?」

相葉のその言葉に首を傾げた。
こいつには俺が悩んでるように見えているのか…。

「別に悩んでるとか…ないけど」

雅「嘘つき、顔がそう言ってるぞ…ほら、言ってみろよ」

こうなったらもう、逃げられないな。
ひとつだけモヤモヤしている事を言うか…。

もしかしたら、こいつがいい事言ってくれるかもしんないし。

「その人、結婚してるんだ…」

雅「はぁ!? え、それって不倫ってこと?」

「ああ、そうなるな…」

雅「そうだったのか…」

「でも、俺はその人が好きなんだ…たとえ結婚してても、もう引き返せないんだ」

雅「別にいいんじゃねぇか?」

「え…?」

てっきり軽蔑されるかと思った。
けど、こいつになら話しても良いかと思って、覚悟を決めて話したのに…。

まさか、何も言わないなんて…俺、こいつの事甘く見てたのかもな。

雅「まあ…俺も似たような恋してるしな」

「まさか、お前も不倫…?」

雅「いや、片想いなんだけどさ…ずっと。
幼馴染みなんだけど、来月結婚するんだって…俺は想いを伝えられなかったけどお前は上手くやれよ、否定なんてしねぇから」

そう言って俺の肩をひとつ叩くと、その場を離れた。

お前も色々と苦しんでたんだな…。
ありがとう、相葉。


















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