第2章 セックス依存症【vol.SHO】
翔「…んっ、や、まだ…っダメ!」
「え…」
このまま突入出来ると思っていたのに、
突然翔くんが俺から顔を離してしまった。
そして翔くんは、すっと立ち上がると
そのまま出ていってしまった。
「え、まだダメってなに?」
取り残された俺は、ひとり寂しくお風呂に入って
長風呂をする訳もなくすぐに上がった。
バスタオルを腰に巻いて、肩にフィエスタオルを
掛けてリビングへ行くとそこに翔くんは居なかった。
あれ、どこ行ったんだろう。
でも取り敢えず服を着ようと、
寝室にあるクローゼットまで行こうとすると
寝室のドアが少しだけ開いていた。
「翔くん、居るの?」
ドアをゆっくりと開けて、中に居る筈の
彼に声を掛けてみる。
翔「智くん…」
その声と共に、ベッドのサイドテーブルに
合ったランプが灯りを点した。
淡いオレンジ色の部屋の中に浮かび上がる
白い肌の翔くん。
着衣なんてなにも纏っていない
生まれたままの彼の姿。
翔くんは、ベッドの上に正座していた。
「翔くん風邪ひくよ?」
翔「智くん、智くんに言わなきゃいけない事が
あとひとつあるんだ…」
「な、なに…」
翔くんがそんな風に真面目な口調で
言うから、こっちまで緊張してしまう。
俺もベッドにそっと上がり、翔くんの
対面に正座した。
そして翔くんの言葉を待っていると。
翔「智くん…俺と、こ…」
「…こ?」
翔「こ、子作りしよう…っ!?」
「ふえ…っ!?」
拳を握り締めて、力いっぱいそう言った彼に
俺は驚いて言葉も出なかった。
翔くんの口から、『子作りしよう』なんて
言葉が出るなんて…。
くそ、可愛すぎるだろ…っ。
「もちろん、たぁくさん作ろう?」
翔「うん、今まで焦らして…ごめんね」
「そんなの全然良いよ、大好きだよ」
翔「俺も大好き…んっ、あ、ふぁ」
俺は翔くんの頬を包み、もう1度彼の唇を貪った。