第15章 誰にする?(フラウェver)
「あ゙〜〜〜〜、じゃ、『愛してるゲーム』しよう」
「『愛してるゲーム』……?何それ?百合にひたすら愛してるって言うゲーム?」
「あーー、おしいけど違う。ルールは簡単。お互いに『愛してる』って言い合って先に照れた方が負け」
「なんだか恥ずかしい遊びですね………それで、そのゲームを貴方とするんですか?」
「え」
「百合と愛してるって言い合うの!?わーー!!楽しそう!」
待ってぇぇぇお前らどんどん話進めんなよぉぉぉ。
「いやいや、私としてどうすんの。あんたたち2人でするんでしょ?」
「「え゙」」
いやいや、「え゙」じゃないでしょ。
「一織が勝ったらケーキを食べる。陸が勝ったらドーナツを食べる。これでどうよ」
私の言葉を聞いた後、2人は顔を見合わせた。
そして、コクリと頷いた。
「よし!決まり!じゃ、2人とも向かい合って座って〜」
私が指差した席にしばしば座る2人。
「いやぁ〜〜、楽しみだねぇ〜〜、撮って売りてぇ(まあまあ、演技の練習だと思ってファイト!)」
「本音と建前が逆になってますよ」
「え!?エスパー!?」
「一織、エスパーなの!?オレの心も読んで!!」
「こんな時に無茶振り大魔神発揮しなくていいですから!!ほら、しますよ!」
「じゃんけんで勝った方が先行ね〜〜」
最初はグー!とじゃんけんを始める。
勝ったのは一織だった。
「私が先行ですか……。ゴホン、では……七瀬さん、愛してますよ」
「ありがとう!オレも一織のこと愛してるよ!!」
「では、私達は相思相愛ということですね」
「そうだけど、オレの方が大好きだよ!」
おお……さすが。
いつも歌ったり踊ったりわちゃわちゃしてる子たちだけど、ドラマの仕事もしてるだけあるなぁ……。
……今度からもうちょっとドラマの仕事貰おうかしら。
紡ちゃんに相談してみよう。
「七瀬さんのそういう元気な所、大好きですよ」
「大好きな一織にそう言われると嬉しいなぁ。もっと大好きになっちゃう!」
「私だって、貴方に負けず劣らず貴方のことを愛してますよ」
「オレも愛してる!世界一、いや、宇宙一愛してるよ!!」
「奇遇ですね。私も貴方のことを世界で一番愛してますよ」
うーん…見てて楽しいけどこれじゃあ……
「……百合さん。決着がつかないんですけど」
「あは。やっぱ?」
肝心の勝敗がつかねぇなぁ!笑
