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あまりにも優しくて、どこまでも冷静な

第4章 バカな私を壊してくれる


 けれど私の考えとは裏腹に、いつまでも絶頂へと登り詰めることはできなかった。私の腰使いが未熟なのか。そもそもこの体勢では激しく動かすことも難しい。あと少し、もうちょっと、という所でどうしても手が届かない。もどかしさに私は涙を流した。

「うっ…う、うぅ…ひっく…」
「桃浜…だい、じょうぶか…苦しいのか…」
 伊豆くんが荒い息の間で言った。私は伊豆くんの頬に両手をあてがい、彼の目を見つめながら懇願した。

「うっ…イケな…の…。こんなっ…ひどいよぉ…。伊豆くん、おねが…はげし…く、して…」
「いい、のか」
「おねがぁい…死んじゃう…死ぬ…こんな、の…やぁ…。いっぱい、して。めちゃくちゃに、私、を…こわして…!」
「桃浜…っ!」

 伊豆くんは私の頭に手を添え、床に押し倒した。彼の手が支えてくれたから、痛くはなかった。

「ごめ、ね…伊豆くん………す、き…」
「桃浜…桃浜…」
 伊豆くんの目が真上から私を見据えた。熱く、燃えるような瞳。
 ああ、ようやくこの人に、バカな私を壊してもらえるのだ。

「ふ、う…っ」
「あっ、や、あっあん!あぁ、んんっ!」

 伊豆くんは私の両脚を持ち上げると、激しく腰を打ち付けてきた。彼の欲をぶつけるようにして。

「あんっ!ひゃぁああ!あうっあ、あぁあああ!」

 引き抜かれ、突きつけられ、気持ちいいところを何度も何度も責められた。

「あああん!あっ!い、う…イく、ぅ…い、やぁ!」

 泣いても喚いても伊豆くんは止まることなく、一心不乱に私を貫き続けた。

「い、いっぢゃ、う、イく、伊豆くっ…す、き…あぅ、ああああ」

 もう。ダメ。目の前がチカチカし始めてきたとき、伊豆くんはいっそう動きを速くした。

「ふぁああああああああ!!あああああああっっんんんーーーーーーーーーーーー」

 腰がガクガクと震える。
 伊豆くんが低く呻く声が耳に響いた。
 彼の男根がびゅくびゅくと震えた気がする。
 頭の中を真っ白にして、私は目を閉じた。
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