第2章 神威(調教)ー前編ー
「フフッご冗談を。私などより美しい女子など、そこら中に沢山おります。して、本日はどのようなご用件で?」
「気の早い女子だ。まぁ良い、本題に入ろう。そなたは、宇宙海賊春雨を知っているか?」
「宇宙海賊春雨…天人によって構成された銀河最大の犯罪シンジケート、地球でも麻薬販売や人身売買など非合法活動が盛んだとか…」
「うむ、流石NO.1諜報員だ、それ程までに情報が伝わっているとはな。そうだ、その春雨が近頃○○様の首を狙っているとの情報が入ってな。」
チラリとこちらの顔を伺う。
「つまり、」
「春雨の船に潜入し、○○様に関する情報を盗んで来い、と?」
「その通りだ。そして、もしそれが本当だった場合、それを阻止して欲しい、との事だ。」
「…高く付きますよ?」
宇宙海賊春雨の船に潜入…とても危険な任務だ。今回ばかりは死ぬかもしれない。高く付くのは当然だろう。
「あぁ、金なら幾らでも用意しよう。どれだけ高くても構わぬ。真偽の程を確かめ、必要とあらば阻止して欲しい。」