第5章 土方十四郎(R指定無し)
楽しい時間はあっという間に過ぎていき、気付けばもう母が帰る時間だった。母を見送る為、屯所の門をまで行く。
「お母さん…」
「そんな顔しないの!今度は十四郎さんも一緒に、ウチに帰ってらっしゃい。」
「うん…!」
「局長さん、2日間本当にありがとうございました。」
「いえ、良いんですよ!またいらして下さい!」
「はい、ありがとうこざいます。十四郎さん。」
「はい。」
母は十四郎に深々と頭を下げて言った。
「娘を…どうか宜しくお願いします。」
「はい…!任せてください。一生大切にします。」
それを聞くと、母は安心したように実家に帰っていった。
「……良いお義母さんだったなぁ。」
「でしょう?」
私は得意げに答える。
「あぁ…。そう言えば、昨日の案内、万事屋に頼んだんだろ?代金は払ったか?」
「あっ……忘れてました…。今から払ってきます!」
「いや、いい。俺が払う。」
「いえ、そんなっ…駄目です!払います!」
「良いんだよ…大切な女の前でくらい格好つけさせてくれ。」
そう言うと、十四郎は頬を赤くして明後日の方向を向いた。
「⁈…フフッありがとう。」