第6章 夏に言ってみたいセリフ (Ⅰ)
新「・・・まっまぁ、でも何がどうあれ怪我が無くて良かった!!ホントに結構なスピード出てたから不幸中の幸いってやつですね」
新八君はほっと胸を下ろすように言った
「いやぁ~こっちこそそちらに怪我がなくてひと安心ですよ!!道の真ん中にいたのこっちだし・・・それに正直慰謝料とか今の自分には払えないし・・・・。」
言葉の最後にボソッと本音が漏れてしまった私に新八君はずっと思っていたであろう質問をしてきた
新「えっと、なんだか話し方とかすごくしっかりしてるけどいくつなんですか?あと、聞いていいのかわかんないけど・・・・その格好はいったい?」
この服装に触れて良いのか、悪いのか分からずおずおずと新八君は聞いてきた
「あぁ、年はえっと~確か今年で26かな?で、この格好なのh「!!!!えぇぇぇぇ!!!!」・・・え?」
新八は目の前に立っている自分より小さい明らかに子供のような人物が年上なのだという事実に動揺が隠しきれなかった
新「に、26歳なんですか!?」
「うん。」
新「じ、じゃあ何かお仕事とかされてるんですか?」
「そうそう!!自分は“用心棒”として依頼者を守ったりする仕事をしてるんですよ。」
新「えぇぇ!!そんな体を張る感じの仕事してるんですか!?その見た目で!?」
「むむっ!!その見た目ってなんだ!!身長か?身長の事を言ってるのか!?なめるなよ~!!自分結構強いんだからな!!」
自分のコンプレックスの1つである身長の事を言われむきになり言い返しているこの人物を誰が26歳と信じられるのだろうか・・・・
江戸に来てから初めてのまともな会話。嬉しかった佑香は新八との会話に夢中で
沖「・・・・・・・26歳?てめぇが?」
後ろにいろいろと隠さなきゃいけない相手がいることをすっかり忘れていた
・・・・・・THE BAKA