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君は僕らの光

第6章 夏に言ってみたいセリフ (Ⅰ)



まだ春寒の残っている冷たい空気に、ポカポカと暖かい春の日差しが指している今日この頃。

江戸を歩く町の人々は風が運んできた甘い春の香りを口いっぱいに穏やかな心情で過ごしている。

何て平和で穏やかなんだ。

穏やか・・・・・おだやか・・・




・・・・・・・・・・・・





全然穏やかじゃねぇーーーー!!!!!





ま、まさか江戸に来た初日にそうちゃ・・・・知り合いに会っちゃうとは・・・・

・・・折角変装までして正体を分からなくして影から見守ろうと思ってたのに!!!
もうガッツリ関わっちゃったよ!!話しちゃったよ!!ちょっと仲良くなっちゃったよ!!
あぁぁぁ・・・・正体ばれたらどうしよう・・・・・・
ま、まぁ・・・まだ大丈夫でしょ!!何てったって女だってことすらもばれてないんだから!!これから関わらなかったら大丈・・・・・・








あれ?




そういえばさっき・・・・


『・・・・あぁ、ずっと俺が探してる女の名前でぃ』


『・・・・・なんでですかねぇ・・・ただあんたを見てたら思い出しやしてね。・・・性別も違う、あんたの顔も知らねぇ、だが何て言うか・・・まとってる空気みてぇなもんが似てる気がしたんでさぁ・・・』



とか言ってたよな・・・・


えっやばくね。万事休すじゃね。



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