第14章 いざ!出陣! 【14】
私は三人に背中を向けると涙をゴシゴシと袖で拭い振り返り、もう一度おはよう!と挨拶をした
三人は私の前に座ると
堀川「主さん!僕達におはよって言うの2回目だよ?」
燭台切「小さい声だったけどしっかり聞こえてたよ?」
『ぅえーー!……恥ずかしい………』
歌仙「どうして台所に入って来なかったんだい?」
『邪魔になると思って…私、料理苦手で、お手伝いも出来ないから』
堀川「じゃあどうして部屋に戻らなかったの?」
『薬研君達、まだ寝てるから起こすと悪いと思って…皆の寝顔可愛かったの!天使の寝顔だったよ!』
歌仙「はぁ~主?」
『はい?…あ。怒った?』
歌仙「怒ってないけど、主が一人で思い込んで身動き出来なくなるなんてね?泣く位なら僕達の所へおいで?それに、まだ涙のあと、残ってる」
歌仙さんはそう言って親指で私の目元を拭いてくれた
『ゎあ~歌仙さん、ありがとう!そんな歌仙さんに雅をプレゼントしよう!』
私は歌仙さんの手を掴み治れと念じた
歌仙「主?僕に雅が足りないって言いたいのかい?…あっ!」
『ぃえ~い!歌仙さん手入れ完了!』
堀川「主さん!」
燭台切「主!?」
『なっ、なに?二人とも怖い顔して?』
堀川「昨日、倒れた事、忘れたの!?」
『あ。私やっぱり倒れたんだ?だってね、昨日、露天風呂最高だったんだよ!?はしゃぎすぎたみたい!…はい、ごめんなさい。もうお風呂で騒いだりしません。ごめんなさい。』
燭台切「主?気付いてないのかい?」
『何が?』
堀川「主さんの手入れは体力を使うみたいでね?やり過ぎると疲労で倒れちゃうかもしれないんだ。」
『何で?今、歌仙さん手入れしたけど、何ともないよ?』
燭台切「昨日は短時間で大人数手入れしたってのもあるかもしれないね?」
『え~そうなのかなぁ~?今日中に皆手入れしたい!』
堀川「ダメだよ?主さんまた倒れたいの?」
『う゛~迷惑はかけたくない、けど!皆手入れしたい!一度に大勢しなければ大丈夫だよね!?疲れたら休みながらするから!ね?良いでしょ?』
歌仙「僕達だけじゃ決められないよ?」
燭台切「(このままじゃ主、皆手入れする気でいるな)」
堀川「(何とかして止めないと!)」