第11章 いざ!出陣! 【11】
『あっ、う、(仲良くなれたと思ったのは私だけだったみたいですね…安心させて、ザシュ!ってやつですか…ははっ…)』
悲しくなった私はうつむくと
三日月「主よ、顔を上げてくれないか?」
『…………………………』
三日月「主。俺達は、この身が果てようとも、その最期の時まで主を守り抜くと誓うぞ」
それを聞いて驚いた私はバッと顔をあげると、皆がスッと刀を掲げ立ち上り
皆「誓うぞ!誓います!誓うよ!」
と口を揃えて言ってくれた。それから皆は刀をヒュンヒュンと数回振るとチャキンといわせて仕舞った
『あっ、う、あっ…ありがとうございます!ありがとうございます!斬られるのかと思いました、怖かったです。』
涙がボロボロと零れてくる
『わ、私も何か皆さんに誓いを!何か誓いを!』
加州「主!じゃあさ、誓いって言うか、お願いなんだけど?」
『はいっ!何ですか?私に出来る事ならなんでもします!』
加州「そろそろその敬語やめよっか?」
大和守「うん!そうだね!もう皆、家族だよ?」
『えーー!息子だけでもビックリしたのに!大家族になりました…』
加州「いいじゃん!いいじゃん?きっと毎日楽しくなるよ!」
大和守「うん!うるさい位かもね!それに、主、何でもするって言ったしね?」
『あっ…それ撤回した…いです…』
皆「(大家族作戦はさすがに無理があるな…)」
加州・大和守「だ~め!」
『えーー!困りました………』
薬研「加州、大和守、それくらいにしといてやれ、大将のペースで慣れさせればいいだろ?」
『ぉお!薬研君格好いい!』
薬研「あぁ、知ってる」
『なんだとっ!?』
薬研「ほらな?慣れればこの調子だ!」
『あーー!今のずるい!』
薬研「家族だからな」
『んなっ!?今のもっとずるい!くっそ!私だって家族って割り切ってやる!見てろよー!ふんっ!』
皆「あははははっ!」