第10章 いざ!出陣! 【10】
「柿、主にあげる。」
『ゎあ~!ありがとうございます!後で一緒に食べませんか?』
「うん。一緒に食べる。僕、小夜左文字。」
『左文字君?』
小夜「うん。でも兄様も左文字だから小夜」
『なるほど!では小夜君ですね?』
小夜「うん」
『教えてくれてありがとうございます!今日からお世話になります!よろしくお願いします!』
小夜「うん、よろしく。」
「主?僕は宗三左文字よろしく。」
『宗三さんですね!よろしくお願いします!』
「和睦です…」
『和睦さん?よろしくお願いします!』
「失礼ですね。私は江雪左文字と言います。」
『(んなっ!?今のは和睦さんって間違えるよね…!?)すいませんでした。江雪さん、今日からお世話になります、よろしくお願いします。』
江雪「えぇ、よろしくお願いします。和睦です。」
宗三「和睦ですね。」
小夜「うん、和睦。」
『…………………………』
『和睦ですね……………(ややこしいわ!)』
『(ふぅ~とりあえずこれで全員挨拶終わったかな?薬研君の所へ戻ろう!)』
私は振り返り薬研君を見るとじわりと目に涙が浮かんで来た
走って薬研君の元へ行くと彼の腕におでこをつけて腕もキュッと握った
薬研「ちゃんと皆に挨拶出来たな。お疲れさん。」
そして、空いてる手で頭を撫でてくれた
『はい。皆さんとてもいい人ばかりでした。あっ!これ見て下さい!小夜君から柿、貰ったので後で一緒に食べる約束しました!後!五虎退君にまた虎さんに触らせて下さいってお願いしてきました!』
薬研「随分仲良くなったんだな?」
『はいっ!』
薬研「じゃあもう皆の事、怖くないな?」
『はいっ!』
薬研「よし、それならちょっとここでみててくれ」
『?』
薬研君は立ち上がると皆の所へいってしまった。隣で話を聞いていた長谷部さんと小狐丸さんもスッと立ち上り皆の所へ行ってしまった
『(なっ、なに?なに!?)』
行ってしまった三人が座るとさっきまでガヤガヤしていたのがシーンと静まりかえる
三日月「主」
『はいぃぃ!』
私の返事を合図に皆、一斉に腰に提げていた刀を抜き私に向けた
『っ!!!』