第24章 いざ!出陣!【24】
しばらくゴロゴロと転がっていると私は壁にぶつかって止まった
『痛い!ちょっとなに!?』
手をどけて見れば私の目の前にそびえ立つ広間の壁
『なぜ邪魔をする!私は今、幸せに浸っていたというのに!』
私は立ちあがり壁をゲシゲシと蹴った
すると「おい、あいつ頭大丈夫か?」と誰かの声が聞こえ、キッと皆の方へ顔を向けると皆はさっと私から顔を背けた
『ふんっ!良いもんねーだ!私は今からお風呂入ってくるから!』
それを聞いて皆一斉に腰をあげるが篩にかける
『一緒に入って良いのは可愛い天使達だけ!後はダメ!以上!』
そうして私は広間を出た
着替えをとりに行くため部屋に向かっていると、お風呂を済ませた亀甲と山伏さんが広間へ向かっているのか近付いて来るのが見えた
『あっ!亀甲ー!山伏さーん!』
私の声に気付いた亀甲が「ご主人様!」と叫び走って来ると私の首に抱き付いた
そんな亀甲の背中をポンポンしてあげると
亀甲「ぁあーー!…良い!!」
『はい!?亀甲どうしたの?そんなに強く叩いてないよ?』
亀甲「ご主人様!僕の背中は今、皮がむけているんじゃないかってくらいにヒリヒリしているんだよ!そんな痛みも最高だけどね!」
『でしょうね。タワシで洗って貰ったんでしょ?良かったね?手入れしようか?そのヒリヒリ消えて無くなるけど、どーする?』
亀甲「うーん…もう少しこのままでいたいよ♪」
亀甲は本気で悩んだ挙げ句、そのままでいる事を選択したのだった
『そう?それなら広間に行けば皆に可愛がって貰えるから行くと良いよ♪』
きっと皆、面白がって亀甲の背中叩くだろうし、亀甲も喜んで一石二鳥でしょ?
そうして亀甲と山伏さんと別れると後ろから山伏さんが亀甲の背中を叩く音と、ぁあーー!良い!と叫ぶ亀甲の声が聞こえた
『早速、山伏さん亀甲で遊び始めた。あははっ』
再び部屋に向かって歩き出すと、今度は後ろからパタパタと可愛い足音がいくつも聞こえてきた
勿論その足音は天使達で
今剣「あるじさまー!先にお風呂で待ってますね!」
博多「先に行ってるばい!」
天使達が数人私を追い越して行った後、大将組と貞ちゃんと不動君が私に追い付くと取り囲まれ一緒に歩き出した