第9章 いざ!出陣! 【9】
薬研「おーい!皆いるか?大将連れてきたぜ!」
加州・大和守「えっ?主!?」
二人は薬研が入って来た広間の入口を見ると…
大和守「えっ!?長谷部と小狐丸、なんか引きずってきたよ?」
大和守「ねぇ?清光、あの人が主?」
加州「多分ね」
大和守「なんかさ、散歩イヤがってる犬みたいじゃない?」
加州「うん、でも…」
加州・大和守「かわいい!!」
そう言って二人は駆け出した
加州・大和守「主ーーーーー!」
『っ!(ひぃ~~~~~!なんか来た~~!)』
二人は長谷部さんと小狐丸さんを突飛ばし私の手を握った
大和守「主ちっちゃーい!かわいいね!僕が可愛がってあげるね!」
加州「主!主は俺を可愛がってよね!」
そう言って二人は私に力一杯抱き付いた
『ぐぇっ!』
加州・大和守「ん?」
加州「ねぇ?今、誰かカエル潰した?」
大和守「うん、ぐぇっ!って聞こえたよね?」
長谷部「おいっ!お前ら主を潰す気か!」
加州・大和守「えっ!?今の主の声だったの!?ごめんね!」
二人はそろそろと離れてくれたがまた手を握ってきた
『(あぁ…手は離してくれないんですね…)大丈夫ですよ…』
私は平気なふりをして不細工にニコリと笑って見せた
加州「え~~~それ大丈夫って顔じゃないよね~」
大和守「うん、主、顔ひきつってるよ?」
『ごめんなさい!大丈夫です!(うっ、上手く笑えない…どうしよう………)』
薬研「(大将…やっぱり怯えてるな…助けてやるか)加州、大和守、大将怖がりだから怯えてるぜ!それくらいにしといてやれ」
大和守「えっ?主、僕達が怖いの………?」
二人はシュンとして下を向くので私は悪い事をしたと思い謝った
『ごっ!ごめんなさい!ごめんなさい!本当にもう大丈夫ですから顔をあげてください!』
加州「ホントに?」
『はいっ!』
薬研「(おっ!今度はちゃんと笑えてるな、全く手のかかる大将だな)ははっ!」
『(ん?薬研君、何で笑ってるんだろ?まぁいっか!)』