第24章 いざ!出陣!【24】
『えっと、毛利君?』
毛利「はい」
すると毛利君は私の服をギュッと掴んだ
『大丈夫だよ。置いて行かないからね?それよりどこかケガとかしてない?』
毛利「あ、少しだけ」
毛利君は体中キズだらけだったが少しだけと答えていた
『そっか、少しでもキズは痛いから手入れしても良いかな?』
毛利「え?…でも、ここには資材なんて無いですよ?」
『大丈夫だよ!私は資材が無くても手入れ出来るからやっても良い?』
毛利「はい!お願いします!」
毛利君は私から離れようとしたので逃がすもんかと毛利君を抱き締めると、治れ!と念じた
毛利「あっ!ゎあ✨凄いです!ありがとうございます!」
私は、どういたしましてと言いながら毛利君から離れると
『まだ痛い所はない?』
毛利「はい!もう、すっかり元通りです!」
『そっか、良かった!次は謙信君の所に行きたいんだけどこの部屋暗くて居場所が分からないから毛利君教えてくれる?それか、この部屋の電気をつけられれば良いんだけど』
毛利「あっ!電気のスイッチならこっちですよ」
毛利君は私の手を引いて歩き出した
少しだけ進むと毛利君が立ち止まった
毛利「ここにスイッチがあるのでつけますね?」
『うん、お願い!』
するとパチンと音と共に部屋が急に明るくなり眩しさに瞼を閉じると
毛利「あっ!謙信!」
毛利君は私の手を離し謙信君へ駆け寄った
私も慌てて目を開けるが眩しさに少しクラッとしたが毛利君の姿を探した
すると毛利君がしゃがみ込んでいる前には謙信君が目を覆いたくなるようなキズだらけの姿で横たわっていた
『っ!毛利君!謙信君!』
急いで二人に駆け寄り謙信君にそっと触れた
『謙信君!謙信君しっかりして!今すぐ手入れするからね!』
謙信君も手入れが終ると
謙信「あっ…あ…」
謙信君は起き上がると私を見た
『謙信君?…大丈夫?まだ痛い?』
謙信君は、はっとしたように
謙信「あっ!ありがとう!もう大丈夫だぞ!」
謙信君が立ち上り私と毛利君も続いて立ち上ると、その時にやっとこの部屋の様子に気付いた
『っ!?』